アルフール文書とは、アルフールが執筆した雑記記事の総称。
記事は基本的に月一で更新され、投稿日の前の月にあった出来事をまとめた表「できごと月表(げっぴょう)」と、アルフールが興味を持った事柄や話題について書きつづる「今月のトピック」の二部構成となっている。
「――文書」と呼ばれるもので有名なのは、タックスヘイブンとして知られるカリブ海の国バハマで、1990年から2016年までに設立されたペーパーカンパニー約17万5000社に関する約130万件の電子ファイル「バハマ文書」がありますが……
アルフール文書はただの雑記帳ですので、お間違えなく
バハマ文書なんて初めて聞いたわ。あまり有名じゃないよね?
まあまあ
ただ、ネタも切れてきたので「――文書」シリーズは今回で最後かもしれません。
そんなわけで……、今月も始めます!
できごと月表
2023年12月に起こった主な出来事を振り返ります。
僕の独断と偏見で選んだ出来事を並べてみました
2023年12月の出来事
日 | できごと |
---|---|
1 | 【日本】 北海道の広い範囲で低緯度オーロラが観測される |
3 | インドネシアの火山・マラピ山が噴火 |
4 | 【日本】 佐賀県、吉野ヶ里遺跡(国特別史跡)の発掘調査で国内最古級とみられる3点の青銅器鋳造遺物が見つかったと発表 |
4 | 【日本】 東京大学と国立天文台の研究チーム、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測データから、120億-130億光年先の遠方宇宙に巨大ブラックホール10個の存在を発見したと発表 |
5 | 【アメリカ/日本】 米軍、先月29日に発生したオスプレイ墜落事故について乗員8人全員の死亡を認定 |
6 | 【日本・北海道むかわ町】 むかわ町穂別博物館と静岡大学などの研究チーム、20年前に恐竜カムイサウルス(むかわ竜)の化石が発見された周辺地層から花粉の化石が見つかったと発表(この花粉化石は約7200万年前の白亜紀末期のものとみられ、むかわ竜の生息時期を証明するための貴重な資料となる) |
6 | 【日本】 西郷隆盛の弟・従道、息子の寅太郎、甥の隆準らが一緒に写った写真が見つかる(1887年2月にドイツ・ベルリンで撮影されたものとみられる) |
6 | 【イギリス】 ジョンソン元首相、新型コロナウイルスに対する政府の対応を検証する独立委員会に出席し「新型ウイルスのリスクを過小評価していた」と認める |
6 | アメリカ政府、オスプレイ全機の飛行を一時停止すると発表(オスプレイ墜落事故が機体の不具合が原因だった可能性があるため) |
7 | 【日本/ノルウェー】 岸田首相、ノルウェーのストーレ首相と首相官邸で会談 両国の関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げすることで合意 |
7 | 【日本・岐阜県山県市】 山県市、美濃守護・土岐氏最後の居城「大桑城跡」で巨石を用いた新たな曲輪を発見したと発表 |
7 | 【アメリカ】 連邦検察当局、バイデン大統領の息子ハンター氏を税金をめぐる罪で起訴 |
9 | 【アメリカ/日本】 メジャーリーグ・エンゼルスからフリーエージェントになっていた大谷翔平選手、ドジャースに移籍すると発表(10年総額7億ドル、日本円で約1015億円の契約※1ドル145円) |
10 | 【イギリス】 イングランド南部のジュラシック・コーストの崖から巨大海生爬虫類・プリオサウルスの頭蓋骨が発見される――プリオサウルス:約1億5000万年前のジュラ紀後期に生息していたとされる首長竜。中生代の海の生態系の頂点捕食者だったと考えられている。 |
13 | 【日本・和歌山県有田川町】 県立自然博物館などの研究チーム、2006年に有田川町で発見された化石が大型海生爬虫類・モササウルスの新種であることが判明したと発表(新種の学名「メガプテリギウス・ワカヤマエンシス」、通称「ワカヤマソウリュウ」)――モササウルス:約9800万年前に出現。白亜紀後期に海の生態系の頂点に君臨した捕食者であるが恐竜ではなく海生爬虫類。約6600万年前に恐竜と共に絶滅。 |
14 | 【日本】 自民党の最大派閥・清和政策研究会(安倍派)の4閣僚、政治資金パーティーをめぐる裏金問題により岸田首相に辞表を提出(辞表提出者:松野博一官房長官、西村康稔経済産業相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農林水産相) |
16 | 【バチカン】 ローマ教皇庁の裁判所、ロンドンの不動産取得をめぐり横領罪に問われたベッチウ枢機卿に5年6ヶ月の禁固刑を言い渡す(高位聖職者である枢機卿が教皇庁の裁判所で裁かれるのは初めて) |
18 | 北朝鮮、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射 (北海道・奥尻島北西の日本海に着弾) |
18 | 中国北西部の甘粛省でマグニチュード6.2の地震が発生 (20日朝までに死者127人に上る) |
19 | 【アメリカ】 オクラホマ州の裁判所、殺人罪で48年間収監されていた男性グリン・シモンズ氏に無罪を言い渡す(アメリカにおける最長の冤罪事件) |
22 | 【日本・奈良県奈良市】 令和4年度調査で類例のない盾形銅鏡と国内最大の蛇行剣が出土した富雄丸山古墳の発掘調査が本格化 |
26 | 【日本・兵庫県神戸市】 神戸市、神戸港の埋立地で「神戸海軍操練所」跡とみられる遺構が見つかったと発表――神戸海軍操練所:幕末の軍艦奉行・勝海舟の提言によって神戸に設置された海軍士官養成機関および海軍工廠。坂本龍馬も同操練所で学んだ。 |
26 | 【日本/フィリピン】 ボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一戦 WBC・WBO統一チャンピオンの井上尚弥選手、WBA・IBF統一チャンピオンのタパレス選手に10回KO勝ちし、2階級での4団体統一チャンピオンに輝く(史上2人目) |
27 | 【日本・佐賀県上峰町】 上峰町教育委員会、鎮西山城跡の発掘調査で12-13世紀に中国で作られた「玳玻天目茶碗」の一部が出土したと発表 |
29 | 【デンマーク】 マルグレーテ女王、年末演説で1月14日に退位すると発表 |
12月は恐竜時代の発見が多かったね!
モササウルスなんて初めて聞いたけど、調べてみたら首長竜やサメとかもエサにしてたみたいだな
すげー!
恐竜も気になりますが、今回はノルウェーについて少しだけ書きます。「今月のトピック」にも若干関係がありますので。
- 【12月7日】日本とノルウェーの関係「戦略的パートナーシップ」に格上げ
-
岸田・ストーレ両首脳は、日本とノルウェーが自由、民主主義、法の支配、人権の尊重といった価値と原則を共有するパートナーとして、2国間、地域間、多国間及びグローバルな事項に関し、より緊密に協働していくことを確認。政治、安全保障、貿易、投資、気候変動、エネルギーなどの分野において協力関係を強化すると表明しました。
アルフール日本は1905年にノルウェーと外交関係を樹立しました
ワイズ1905年はノルウェーがスウェーデンから独立した年だね
そのノルウェーで今一番ホットな話題は「EV(電気自動車)関連補助金」でしょう。
ノルウェー政府は脱炭素に向けた取り組みとして、減税や補助金政策、充電インフラの整備を行いEV普及を強力に推進してきました。その結果、2022年の新車販売の約80%をEVが占めるまでに至ります。
アルフールまさにEV先進国だな……
しかし性急なEV普及政策が仇となります。あまりにも多額の税金を投入したため、道路を維持・整備する財源がなくなってしまったのです。
そのためノルウェー政府は、EV関連補助金の打ち切りに乗り出しましたが……、業界から強い反発の声が上がっているとのこと。
ワイズうわぁ……
アルフールそもそも、ノルウェーって寒冷地だからEVとの相性が悪いはずだけど
ワイズそれにノルウェーの輸出品の70%以上が石油・天然ガスなのも気になるね
アルフール確かに……
他国に化石燃料を売ったお金でEV推進。他国に化石燃料を売って他国にCO2を出させるノルウェーが、果たして環境にやさしい国なのか?
非常に微妙です。
今月のトピック
日本史の中で12月に起こった代表的な出来事と言えば……
今から1084年前、939年12月に勃発した「藤原純友の乱」でしょう。
平将門の乱とほぼ同時期に瀬戸内海で起こった反乱だね
朝廷では将門と純友の共謀を疑ったようです
藤原純友は藤原北家の出身でしたが、父の早世により都での出世の道が絶たれたため、父方の一族で伊予守に任じられた藤原元名に従って932年に伊予国へ下向します。伊予国で海賊討伐の任に当たった純友は、海賊対策に手腕を発揮、その任務を遂行する中で海賊との縁を構築して勢力を拡大させます。そして紀淑人(きのよしと)が伊予守として赴任してきた936年6月頃には、海賊の頭目として一大勢力を築いていたとされます(異説あり)。
そんな純友が配下に命じて備前介・藤原子高らを襲撃させたのが939年の12月26日です
備前国の豪族で純友配下の藤原文元と子高の対立が襲撃の原因らしいね
「藤原純友の乱」は、勃発から約1年半後の941年6月に鎮圧されます。純友の最期については諸説ありますが、941年6月20日に伊予国警固使・橘遠保に斬られたというのが定説になっています。
それでは本題に入りましょう。
今月のトピックは「2023シーズンの浦和レッズ」です。
2023年の浦和レッズを振り返る
最初に言っておきますと、僕が2023年中に浦和レッズの試合を観たのは、マンチェスター・シティ(以下マンC)戦だけです。
浦和レッズファンではありますが熱心なファンではなく、ゆる~いファンです。スタジアムに足を運ぶこともグッズを購入することもありません。
そんな僕が浦和・マンC戦を観た感想は、ただ一言「もったいない」です。
DFホイブラーテンのオウンゴールがもったいなかった。
FWカンテにチャンスがあったのに点を決められずもったいなかった。
そして何より……、
せっかく公式戦でマンCと試合ができたのに「全く歯が立たなかった」の一言で済む試合しかできなかったのがもったいなかった。
もったいない――2023年の浦和レッズの成績を振り返ったとき、実にしっくりくる言葉だと思います。
個人的には、ですけど。
浦和レッズ 2023年チーム成績
J1リーグ | 4位 |
---|---|
Jリーグ杯 | 準優勝 |
天皇杯 | ラウンド16 |
ACL 2022 | 優勝 |
ACL 2023/2024 | グループステージ |
FIFA CWC | 4位 |
- Jリーグ杯(ルヴァンカップ):準優勝
-
決勝の相手はアビスパ福岡でした。結果は2-1で負け。スタッツを観ると、ボールポゼッション浦和69%、福岡31%と浦和が圧していたように見えますが、浦和はあまり効果的な攻めができていなかったようです。前半早々に1点取られて、前半終了間際にさらに失点。後半もPKを取られたりと危ない場面が続きます。西川がPKストップしてくれなかったら後半早々に優勝の望みが消えるところでした。67分に浦和が1点返してからは、浦和の攻めが続きましたが追加点を奪えずジ・エンド。
アルフール準優勝って一番悔しいんだよな……
- 天皇杯
-
ラウンド16で名古屋グランパスに3-0の完敗。浦和から名古屋にレンタル中のユンカーにも1点決められるという屈辱の敗退でした。さらに試合後、一部の浦和サポーターによる暴力行為が確認されたため、2024年度の天皇杯参加資格がはく奪されてしまいました。
アルフール踏んだり蹴ったりだな……
- ACL 2022:優勝
-
AFCチャンピオンズリーグ2022決勝は、パンデミックの影響で2023年の4月29日と5月6日にホームアンドアウエーで行うという変則的な日程で開催されました。
浦和は東アジア地区を勝ち抜き決勝の舞台へ。一方、西アジア地区を勝ち上がってきたのはサウジアラビアの強豪アル・ヒラル。
サウジアラビアで行われたアウェーでの第1戦は1-1のドロー。前半の序盤に失点するも後半立ち上がりにラッキーな形でFW興梠がゴールを決めました。第2戦はホームの埼玉スタジアム2002。ホームなのにアウェーでの第1戦同様、終始アル・ヒラルにボールを支配される展開となります。試合が動いたのは後半8分。相手のオウンゴールで浦和が先制点を奪取。ピッチ中央あたりから蹴ったMF岩尾のフリーキックをDFホイブラーテンが相手ペナルティエリア左からヘディングで折り返し。そのボールが相手選手に当たってゴールに吸い込まれました。得点の瞬間、埼玉スタジアム大盛り上がり。試合は、その1点を守り切った浦和が1-0で勝利!2戦合計2-1で浦和が通算3度目のアジアチャンピオンに輝きました。
ワイズ第2戦の浦和は枠内シュート0本だったんだよね
アルフール枠内シュート0本のくせに1-0で勝つ浦和
- ACL 2023/2024
-
浦和はグループステージ敗退。
スクロールできますグループ J 順位 クラブ 勝 分 負 得点 失点 勝点 1 浦項
(韓国)5 1 0 14 5 16 2 浦和
(日本)2 1 3 12 9 7 3 ハノイ
(ベトナム)2 0 4 7 16 6 4 武漢三鎮
(中国)1 2 3 8 11 5 浦和はグループステージで2位になりましたが、東アジア地区5グループ(F~J)の2位チームの中で勝点が最下位だったためグループステージで姿を消すことになりました。
アルフール浦和レッズACL連覇ならず!
J1リーグ:4位
リーグ戦は、来季のACL出場圏3位以内を逃す4位という結果に終わりました。
J1リーグ 2023シーズン 上位 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | クラブ | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 差 | 勝点 |
1 | 神戸 | 34 | 21 | 8 | 5 | 60 | 29 | 31 | 71 |
2 | 横浜FM | 34 | 19 | 7 | 8 | 63 | 40 | 23 | 64 |
3 | 広島 | 34 | 17 | 7 | 10 | 42 | 28 | 14 | 58 |
4 | 浦和 | 34 | 15 | 12 | 7 | 42 | 27 | 15 | 57 |
5 | 鹿島 | 34 | 14 | 10 | 10 | 43 | 34 | 9 | 52 |
3位サンフレッチェ広島との勝点差は、たったの「1」。
そして……、
浦和、わずか1ポイントの差でACL出場権獲得ならず!
こりゃ悔しいわ……
ポーランド出身のスコルジャ監督は、試合を支配する攻撃的なスタイルを志向していたようですが、リーグ最少失点という結果だけ見れば「攻撃的」というより「守備的なチーム」だったと言えます。
下の表は上位との対戦成績です。これを見ると「攻撃的なスタイルがハマっていなかった」とは言い切れません。しかし得点数が少ないのは明らかです。
- 2/25:横浜FM 戦(A:アウェー)
-
浦和
(A)スコア
0-2
横浜FM
(H)47% ボール
支配率53% 9 シュート 13 2 枠内
シュート5 - 3/11:神戸 戦(A:アウェー)
-
浦和
(A)スコア
1-0
神戸
(H)45% ボール
支配率55% 9 シュート 11 1 枠内
シュート3 - 5/31:広島 戦(H:ホーム)
-
浦和
(H)スコア
2-1
広島
(A)57% ボール
支配率43% 15 シュート 10 6 枠内
シュート4 - 6/4:鹿島 戦(H:ホーム)
-
浦和
(H)スコア
0-0
鹿島
(A)49% ボール
支配率51% 12 シュート 9 2 枠内
シュート3 - 8/6:横浜FM 戦(H:ホーム)
-
浦和
(H)スコア
0-0
横浜FM
(A)47% ボール
支配率53% 16 シュート 8 5 枠内
シュート3 - 8/13:広島 戦(A:アウェー)
-
浦和
(A)スコア
1-2
広島
(H)46% ボール
支配率54% 9 シュート 20 3 枠内
シュート10 - 10/28:鹿島 戦(A:アウェー)
-
浦和
(A)スコア
0-0
鹿島
(H)53% ボール
支配率47% 12 シュート 8 3 枠内
シュート2 - 11/12:神戸 戦(H:ホーム)
-
浦和
(H)スコア
1-2
神戸
(A)48% ボール
支配率52% 8 シュート 11 5 枠内
シュート2
上位との対戦成績は、2勝3分3負。
結果だけ見れば、ほぼ五分。しかし勝った2戦は全てシーズン前半のもの。シーズン後半は上位とのマッチアップで1勝もできませんでした。
まあ疲労がたまっているのは分かってるんですけどね
因みに2023シーズンのJ1リーグ上位チームの年間試合数は以下の通り。
カップ戦とかを含めた試合数だね
クラブ | 年間試合数 |
---|---|
神戸 | 44 |
横浜FM | 53 |
広島 | 42 |
浦和 | 60 |
鹿島 | 44 |
浦和、試合数多すぎ
試合数が多すぎたのも問題ですが、下位チームとの対戦で勝点を取りこぼしているのも気になります。ここで取り上げる4試合は、その象徴のような試合です。
- 5/10:鳥栖 戦(H:ホーム)
-
浦和
(H)スコア
0-2
鳥栖
(A)59% ボール
支配率41% 23 シュート 6 5 枠内
シュート4 - 6/11:横浜FC 戦(A:アウェー)
-
浦和
(A)スコア
0-0
横浜FC
(H)60% ボール
支配率40% 18 シュート 7 5 枠内
シュート2 - 9/15:京都 戦(H:ホーム)
-
浦和
(H)スコア
0-0
京都
(A)56% ボール
支配率44% 17 シュート 8 6 枠内
シュート1 - 9/29:横浜FC 戦(H:ホーム)
-
浦和
(H)スコア
1-1
横浜FC
(A)63% ボール
支配率37% 11 シュート 12 3 枠内
シュート2
上記対戦チームのリーグ順位は次の通り。
- 鳥栖:14位
- 横浜FC:18位
- 京都:13位
データを見れば浦和が試合を支配していたのは一目瞭然です。
しかし勝てませんでした。
特にリーグ最下位の横浜FC戦。ホーム・アウェーともに試合を優位に進めながらどちらも勝てず。こういうところで勝点を逃した結果が、首位神戸に勝点が届かなかった原因であり、3位広島に1ポイント差の4位に甘んじた原因と言えるでしょう。
もちろん、サッカーは試合を支配したチームが必ず勝つスポーツではありませんし、リーグ上位のチームが下位のチームに絶対勝たなくてはいけない、ということもありません。
ただ……、点を取れないにもほどがあります。
選手 | 得点 |
---|---|
カンテ | 8(PK0) |
ショルツ | 7(PK6) |
興梠 | 4(PK1) |
関根 | 3(PK0) |
2ケタ得点した選手がいないのか……
今季在籍していた主なストライカーは、カンテ、興梠、リンセン、シャルクら。リンセンとシャルクはともにリーグ戦で2点しか取れませんでした。
そんなわけで、来季に向けて絶対必要な補強はズバリ、ストライカーでしょう。
最低でも2ケタ……、いや15点取れる選手が欲しいですね
(2024/1/20時点)
IN | ||||
---|---|---|---|---|
名前 | 国籍 | 年齢 | 前所属 | 契約 |
サンタナ | ブラジル | 30歳 | 清水エスパルス | 完全移籍 |
ソルバッケン | ノルウェー | 25歳 | ASローマ | レンタル |
前田直輝 | 日本 | 29歳 | 名古屋グランパス | 完全移籍 |
OUT | ||||
---|---|---|---|---|
名前 | 国籍 | 年齢 | 移籍先 | 契約 |
カンテ | ギニア スペイン | 33歳 | 現役引退 | |
シャルク | オランダ | 31歳 | 未定 | 契約満了 |
ユンカー | デンマーク | 29歳 | 名古屋グランパス | 完全移籍 |
今季の浦和レッズは、過密日程と得点力不足が問題でした。
来季の浦和レッズはACLに出場できず、一部サポーターによる暴力行為のペナルティで天皇杯にも出場できません。これはこれで残念なことではありますが、「過密日程が解消されリーグ戦に集中できる」とポジティブに考えることもできます。
2024シーズンは2006年以来のリーグ優勝を狙う千載一遇のチャンスだな
来季優勝できれば18年ぶり2回目のリーグ優勝だね
2024シーズンは是非とも「Jリーグ」と「Jリーグ杯」の2冠を達成してもらいたいものです。
FIFA CWC:4位
2023年のクラブワールドカップはサウジアラビアで開催されました。
浦和レッズは2回戦から登場。相手は北中米カリブ海王者のクラブ・レオン(メキシコ)です。
- 12/15:CWC 2回戦
-
レオン
(メキシコ)スコア
0-1
浦和
(日本)52% ボール
支配率48% 10 シュート 9 2 枠内
シュート6
浦和、見事勝利!
これでヨーロッパ王者のマンC(イングランド)と公式戦で勝負できる権利を獲得!
正直、CWC(クラブワールドカップ)という大会に興味はありませんでした。
この大会で見るべきものがあるとすれば「浦和レッズ×マンC」だけだと。
その「浦和レッズ×マンC」が実現するということなので……、
朝3時に起きて観戦しました。
- 12/19:CWC 準決勝
-
浦和
(日本)スコア
0-3
マンC
(イングランド)26% ボール
支配率74% 2 シュート 25 0 枠内
シュート9 289 パス 826 77% パス
成功率93%
かすかな期待を胸に試合を観戦したんですけど……、そんな次元じゃありませんでした
なんかボッコボコにされたって感じだね
- 浦和×マンC観戦記
-
浦和スターティングメンバ―
GK 西川 DF 関根 DF ショルツ DF ホイブラーテン DF 明本 MF 伊藤 MF 岩尾 MF 大久保 MF 安居 MF 小泉 FW カンテ マンCスターティングメンバ―
GK エデルソン DF ウォーカー DF ストーンズ DF アカンジ DF アケ MF ロドリ MF コバチッチ MF シルバ MF グリーリッシュ FW ヌネス FW フォーデン マンCはエースのFWハーランドが怪我で欠場。さらにFWアルバレスもベンチスタートとなり、純粋なFWがスタメンに入っていませんでした。しかしメンバーを落としているわけではないので、浦和を舐めているとか、侮っているという印象は受けなかったです。スタメンを見た時点では、プレシーズンマッチのような営業目的ではない、タイトルを獲りに来ているという本気度が伝わってきます。
試合は予想通りマンCがボールをキープする展開で進んでいきます。たまに浦和がボールを持ってもキープできず、攻撃できず、すぐに相手に止められてしまいます。FWカンテが裏を狙う動きをしていましたがシュートまで結びつきません。
マンCはFWフォーデン、FWヌネス、MFシルバ、MFロドリ、MFグリーリッシュらが入れ代わり立ち代わりゴールに襲い掛かります。特にFWフォーデンのキープ力は脅威でした。
浦和は中央を固めてマンCの攻撃に対応しボールを跳ね返し続けます。特にGK西川のシュートストップが光っていました。しかし攻撃に目を向けると、浦和はせっかくボールを持っても、マンCにパスコースを切られ縦へのパスを送れず、なんだかんだでGKまでボールを戻し西川のロングフィードで相手にボールを渡す、というプレーを何度も繰り返していました。
攻撃がサッパリの浦和でしたが、守備では奮闘しマンCにゴール割らせません。しかし「その時」はあっけなく訪れます。前半46分、右サイドを駆け上がったFWヌネスの高速クロスが浦和DFホイブラーテンの足にあたり、そのままゴールIN。マンCにオウンゴールを献上してしまいます。この場面、よく見ると中央に走り込んでいたFWフォーデンを浦和DFショルツがブロックしていたので、そんなに危ない展開ではありませんでした。ホイブラーテンのオウンゴールは、攻め続けたマンCの圧力がもたらしたゴールだったのかもしれません。
前半のスコアは0-1でマンCリード。浦和はシュートを1本も打てませんでした。
後半立ち上がり、浦和にチャンスが訪れましたがFWカンテのシュートは相手DFに阻まれます。
後半7分、DFウォーカーの超絶スルーパスが浦和ディフェンスの中央を切り裂きました。パスを受けたMFコバチッチはファーストタッチで抜け出して強烈なシュートをたたき込み追加点GET。
その後もマンCの攻撃が続きます。浦和はマンCの左サイドMFグリーリッシュへのケアを完全に捨てているようで、グリーリッシュがフリーでボールを受けるシーンが多く見られました。2点目を決められてからの浦和は完全に浮足立ってしまっており、後半14分に3点目を奪われてしまいます。DFアカンジの縦パスがFWヌネスに渡り、ヌネスが強烈なシュート。そのシュートは浦和GK西川がセーブするも、こぼれ球を拾ったMFシルバがシュート。このシュートが浦和DFホイブラーテンに当たって軌道が変化。ボールはそのままゴールに吸い込まれてしまいました。
スコア0-3となってから浦和は、FWカンテに代えてFWリンセンを投入。このリンセンの動き、チェイシングからチャンスっぽい感じ、惜しいシーンが生まれますがゴールに結びつきません。
その後は再びマンCがボールをキープする展開が続き、たまに浦和がボールを持っても、パスを読まれたり、パスコースを切られたりで前を向けません。後半35分にあった浦和MF中島(後半19分IN)の突破がこの試合最後の浦和のチャンスっぽいプレーでした。
試合は0-3でマンC勝利。
浦和の選手の中でマンC相手に見劣りしないプレーをしていたのは、GK西川とDFショルツぐらいだったと思います。あと浦和サポーターは相変わらず応援がすごかったです。3点ビハインドだろうと関係なく応援を続けていました。
マンCはスピード感が浦和と全く違いました。マンCの選手はボールを持っている時も、持っていない時もプレーの判断が速かったです。浦和の選手はマンCと比べるとプレーの判断がめちゃくちゃ遅いので、ボールを持ってもすぐにプレッシャーをかけられたり、パスコースを切られたりしていました。浦和がもしビルドアップ、ポゼッションサッカーをしたいのであれば、マンCのようにプレースピードを上げる必要があります。それができればJリーグを圧倒できるのではないか、と思わせる試合でした。
アルフール浦和サポーターはワールドワイドです
浦和の2023年最後の試合は、クラブワールドカップ3位決定戦。
相手はアフリカ王者アル・アハリ(エジプト)。
めちゃくちゃ注目度が低い試合なんですが、賞金額が違います。
FIFAクラブワールドカップ賞金額
- 優勝:500万ドル(約7億1000万円)
- 準決勝:400万ドル(約5億6800万円)
- 3位:250万ドル(約3億5500万円)
- 4位:200万ドル(約2億8400万円)
※1ドル142円
3位と4位では約7000万円も賞金差があります。
なので是非とも勝ってほしかったんですけど……
- 12/22:CWC 3位決定戦
-
浦和
(日本)スコア
2-4
アル・
アハリ
(エジプト)47% ボール
支配率53% 10 シュート 15 4 枠内
シュート7
浦和敗北。CWC4位確定。
まあ2億8000万円GETできたしマンCとも対戦できたので出場してよかったと思いますよ
浦和は2025年のクラブワールドカップにも出場できるみたいだから、今度はもっと上を狙ってほしいね
さいごに
2023年の浦和レッズを率いてきたスコルジャ監督はシーズン終了をもって退任しました。
「家族との時間を優先する」というのが退任の理由です。
おつかれさまでした
スコルジャ監督の後任は、ノルウェー出身のペア=マティアス・ヘグモ氏。
有名な監督なんすか?
母国ではノルウェー1部リーグの強豪・ローゼンボリやノルウェー代表で指揮を執りました。2021~2023年までスウェーデン1部リーグのBKヘッケンで監督を務め、2022年にクラブ史上初のリーグ優勝を成し遂げています。またスウェーデン・カップ2022/2023でもクラブに初タイトルをもたらしました。
下の表は2022年および2023年のBKヘッケンのリーグ成績です。
スウェーデン1部 2022 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | クラブ | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 差 | 勝点 |
1 | BKヘッケン | 30 | 18 | 10 | 2 | 69 | 37 | 32 | 64 |
スウェーデン1部 2023 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | クラブ | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 差 | 勝点 |
3 | BKヘッケン | 30 | 18 | 3 | 9 | 69 | 39 | 30 | 57 |
得点数は2022年・2023年ともにリーグ1位の69点。フォーメーションは、左右両ウイングの攻撃力を活かす「4-3-3」を採用していました。
浦和でも「4-3-3」の布陣で攻撃的サッカーを行うことを明言していますので、2023シーズンの浦和に足りなかった得点力を補ってくれそうで期待大です。
不安要素があるとすれば、日本での監督経験がないこと、2023シーズンの浦和の基本フォーメーションが「4-2-3-1」で「4-3-3」ではないことでしょうか。名将と言われる監督でも就任1年目のシーズンは苦戦するものです。マンC・グアルディオラ監督もイングランド1年目のシーズンは、戦術がチームに浸透しなかったり、リーグへの適応に苦しんだりして無冠に終わりました。
来季の浦和が戦う舞台はJ1リーグとJリーグ杯だけ。つまり過密日程から解放されるシーズンであり、悲願のリーグ優勝を狙う千載一遇のチャンスと言えます。
ヘグモ新監督の戦術がJ1リーグでどれだけ通用するかは分かりません。しかし監督の戦術を選手に理解させチームに浸透させなければリーグ優勝など夢のまた夢でしょう。1年目から100%浸透させるのは無理かと思いますが……
いずれにしても、何とかしてリーグ優勝を成し遂げてくれることを願うばかりです。
何回も言うようですが、来季はチャンスなので!
期待しているぞ!ヘグモ新監督!